私の初めての発言に、その場に居た皆が驚きの眼差しで私を見下ろす。

緊張でどうにかなりそうだった。

でも、見るからに、私でも出来そうな、いや、出来る仕事だから。

「…清水さんには、無理なんじゃなーい?ー

そう発言したのは…そう、榎並さんだ。

それを聞いた他の社員達も、ボソボソと言い合っている。

…勇気を出して言ってみたけど、やっぱりダメか。

私は素直に引き下がろうとした。

「…すみま「うん、清水さんに、お願いして」

その声に皆が振り返る。

そこは、三枝課長のデスク。三枝課長がにこやかな顔で、皆を見る。

「誰もやらないんだろ?それなら、やると言った清水さんに一任するよ」

「でも!」

榎並さんが割って入ろうとしたが、三枝課長の笑顔、目が笑っていない。

榎並さんを見下すような目をしている。

榎並さんは、黙り込んでしまった。