旅行に行ってから1週間が過ぎた。

この日は花火大会だった。行くか?と誘ってくれて、とても嬉しかった。

相変わらず白いワンピースの、死んだ時の姿。でも、気にしないと決めている。

「なぁ」

「なに?」

「はしゃぎすぎだろ」

「うるさいなぁ、いいじゃんちょっとくらい」

「はいはい」

「お祭りなんだから、彰人もテンション上げていこうよ!」

一生懸命盛り上げながら楽しむ。

「そうだな…」


「人多いね」

「そりゃ祭りだからなぁ…はぐれんなよ?」

「分かってるよ」

不意に、手を握られた。温かい手。

「…はぐれたら、探すの困るから」

言い訳のように言われた。


顔が、熱い気がする。