君と描き、君と恋を。






私たちをなんとも言えない感動まで導いたその夕焼けは、少しずつ、でも確実に地平線の彼方へと消えていった。




空は…夢のような時間を連れて、だんだんと暗くなっていった。




「終わっちゃった、ね…」



その時やっと、言葉を口にすることができた。



「うん。」


「私さ、モデルにするための景色だから絶対それを描きとめようと思ってスケッチブック持ってきた、のに…描けなかった。」


「うん。」


「すごかった…」


「…うん」



「美波くん、ありがとう。こんなに素敵なものを見せてくれて。」


「描くもの、これでいい?」


「…もちろん。これしかないよ。描きとめることはできなかったけど、ちゃんと、残ってる。」


「…うん。俺も、残ってる。」