「理由は、今は言えない。」
どれくらい経ったのか分からないぐらいで、美波くんが話し始めた。
多分たったの2.3分だろう。
でも私にはとてもとても長く感じられた。
私は、どう言えばいいのか分からず、美波くんの次の言葉を待つ。
「俺に関わりすぎると、相羽さんは後悔する。俺と絵を描くと、必ず。」
今までこっちを見ていてもどこか違うところを見ているようだった美波くんと、やっと目が合った気がした。
美波くんは真剣に私に言った。
でも…
「後悔?意味分かんないよ。美波くんのほうが私と描いて後悔するかもしれないよ!私下手だもん。そんなことで断ってるんなら、一緒に描こうよ!」
「そういうことじゃないんだけどな…。でも相羽さんは後悔するよ、いいの?それで」
無表情だった美波くんの顔に、不安の色が見えた。
「いいに決まってるじゃん!っていうか、後悔なんてしないし!美波くんこそ、本当にいいの?」
「俺は…やって、みたいかな。相羽さんと」

