「よかった…怪我がなくて」


「う、うん、本当に…ありがと。」



美波くんはそう言って私に笑いかけ、また作業に戻った。


でも私はしばらくその場から動けず、赤くなってしまった顔を隠すように下を向いていた。


だいぶ前からうすうす感じ始めていたこの気持ちに、気づいてしまった。




好き。


私、美波くんが好きだ。


一生懸命で、かっこよくて、くしゃっと笑う美波くんが…好き。




気づいてしまったこの想いは、もう止められない。