次の日、2人は探偵部を立ち上げた。
部員は2人。……3人入らなければ部として認められなかったが、なんと部室には3人の生徒と顧問が活動を共にしていた。
部長 草智 彩
副部長 坂垣 奈瑠美
会計・管理 中村 十和
顧問 田村 一成

ちなみに、中村十和は彩の1つ下のいとこらしい。2年2組、校外で水泳とサッカーをしているそうだ。顔もそこそこのイケメンで、さぞモテていることだろう。
顧問の田村一成(いっせい)は教師2年目の若い先生で歳は25歳、先生は優しくてさわやかイケメンの為、休み時間も放課後もたくさんの女子生徒に囲まれている。なぜ探偵部の顧問をすることになったかというと……

「先生、実は推理オタクなんだ。だから念願だった探偵部の顧問を引き受けたのさ。」

「へ、へーぇ。。そうなんですか……」
奈瑠美が控えめのリアクションをとったところに十和が話しかける。
「奈瑠美センパイ、彩のこと、これからよろしくお願いします。彩、本気になったら何しでかすか分からないから……」

奈瑠美は目を輝かせて言う。
「大丈夫!奈瑠美センパイに任せなさいっ!なんてったって私は彩の、あ……あ、相棒なんだからねっ!」
奈瑠美は相当気合いが入っているようだ。

そんなこんなで探偵部創立10分、なんとたった10分で部室の扉が開いた。







ガラガラガラ……
「あ、あの……探偵部の皆さん、依頼、引き受けてもらってもよろしいでしょうか?……」