夕方5時。
そろそろ空の色も赤くなる頃、彼女はやって来た。
ピーンポーン…………
(……誰だろうこんな時間に。宅配便?)
ドアを開けるとそこには彩より10cmほど背の低い、子供らしい体型をした女子生徒がいた。制服からして彩と同じ中学校だ。
「私に何か用ですか?……依頼?」
女子生徒はあせったように言った。
「えっと、依頼というより……お願いがあって来ました。私を草智さんの助手にしてください!」
一瞬、彩はフリーズした。
「……ん?助手?あなた1年生?どちら様ですか?」
女子生徒もフリーズ。そして口を開いた。
「いや、すみません……私、3年4組の坂垣なるみです。隣のクラスにいるの気づきませんでしたか? 」
なんということになるみは3年生だった。幼児体型だったので彩も気づかなかったらしい。……なるみには失礼だが。

「あのっ!草智さん!私、将来探偵になりたいんです!だから、私を助手にしてください!なんなら弟子という形でもいいんです!」
彩はしばらく黙り込んだが、なるみにある提案をした。
「いいわ。ただし、私が出す問題が解けたらね。探偵志望なら多少の謎は解けるわよね?」
なるみは目を見開いた。
「わ、分かりました!受けてたちます!」
果たして、なるみは無事に彩の助手になれるのだろうか……