キーンコーンカーンコーン……


放課後を知らせるチャイムが鳴った。
そのチャイムと同時に校門を走り抜く女子生徒が1人。彼女の名は草智彩。父は探偵、母は高校教師という普通なようで普通ではない女子中学生だ。そんな彼女が真っ先に行った所は
《草智探偵事務所》そう、彩の父親の営む探偵事務所だ。

「お父さんただいま!今日は何か依頼来た?!」
彩の父親は振り返って言った。
「彩、おかえり。今日はストーカー被害にあっている女性から依頼が来たよ。……とは言っても2時間前に解決済みだけどな。ストーカーももう警察沙汰だよ。」
彩は悔しそうに顔をゆがめて
「もう少し待っててよ!!そしたら私が解決させたのに!」
彩が依頼の仕事をしたい理由、そう、彩は探偵を夢見る中学生だったからだ。母親は反対しているものの、彩はどうしてもこの仕事をやりたがっているのだ。
そして、今日も彩の普通の1日が終わる……






はずだった。
あの人がくるまでは。