僕は病室を出て、廊下を進む。

散歩したい気分だったのもあるが、医者が言っていた男の子を見てみたいという好奇心からだった。

病院に入院したことはなんてないけど、僕の住んでいたところにこんな大きな病院はなかったからここはきっと県外の病院。

老人から子供までたくさんの人がいる。

来たことのない病院だから、当然病院の構造は分からない。

適当に廊下を進むと、僕の病室とは打って変わって、ドラマでしかが見たこともないような機械がたくさんある部屋を見つけた。

そこには一人の男の子。

顔はよく見えない。

けれど、危険な状態であることは僕にも分かった。