「本当にお世話になりました。」 「いえいえ。弘人君、お大事にね。」 僕は結局すぐ退院し、弘人君のお母さんと弘人君の家に向かった。 心の片隅に「もしや案外このまま僕の家に帰れるんじゃ」と期待もしてみたが、その僅かな期待は簡単に踏み潰された。 車は着々と僕の知らない路地を進んでいく。 この展開はドラマだとこのまま僕が弘人君として生活するっていう流れ。 僕うまくやれるかな。 車が路地を進むにつれて僕の弘人君として生活を送る決意は強くなっていった。