傍にいてギュッとして

突然、心臓を突かれたような感じがした。

喉が詰まって息が出来ない…持ち上げられた身体は、悲鳴を上げるに上げられず、震えるだけ。足に力は入らず、ただふらりふらりと揺らめくだけ。

「[ゼロ]へ……リスタートを」

カラダが、熱い…

「いやぁぁぁぁぁぁああああああああ」

何故か、声が出せた。そして、叫んでいた。

「うわっ!」

男が、私を離した。私の視界から、満月が消えた。すると、あの苦しみも消えた…

「ねえ…」
「…すべては、Nのために……」