傍にいてギュッとして

「お前は相変わらず[ゼル]か…」

[ゼル]?なんなの、それ…

「せめてお前が[ゼロ]でいてくれたなら…」
「あ、あの…」

「あぁもうっ!」

首をグッと掴まれた。

「今日は満月だ!」

怒りに震えた声…

「見るな…っ!」

え?この声は…


…でも、遅かった。



私は、空を、満月を見てしまった。