愛されたい、だけなのに

主人公の櫻井マナは、中学を卒業すると同時に両親が離婚し、父親にも母親にも引き取られなかったため一人暮らしをしている。

高校2年の時、両親に養育費が払えなくなると言われ、学校も住む場所も失いかける。
そんな時に、手を差し伸べてくれたのは担任の柳圭吾先生だった。

しかし、その手を取るのはマナにとって怖いものだった。

"都合が悪くなったら、また捨てられる"

両親や中学時代に信頼していた人に捨てられ、もう傷つきたくなくて心に鍵をかけた。

だが、その心の鍵を柳先生は開こうとする。

何度も何度も逃げるマナに、柳先生は何度でも向かい合い、手を差し伸べる。
繰り返していくうちにマナの中で変化が現れ、大切なことに気付き始める。

先生としての枠を越え、柳先生が向かい合ってくれる理由もあった。