「…櫻井、大丈夫か?」 …この声ー… 意識が徐々に戻り始め、真っ暗だった目の前も明るく感じる。 「…柳先生」 目を開けるとすぐに、柳先生が視界に入った。 そして、保健室のベットに寝ていることにも気付いた。 「櫻井、貧血で倒れたんだ。気分はどう?」 柳先生の手が頭を撫でる。 「…大丈夫です」 あたたかい手ー… 「良かった」 ふっと笑った柳先生。 その笑顔をぼーっと見つめてしまう。 こうやって話すの久しぶりだなー… 何か、嬉しい。