「きっと櫻井さんのことを、お姉さんと重ねて見ていると思います」 ドクン。 「"守るべきものを守る"。今の柳先生にとって、櫻井さんはそういう存在なんです」 ドクン。 「…っ」 柳先生が教師として後悔するときは、"守れる生徒を守れなかったとき"だって言っていた。 私が死にたいって言ったからー… 私が何度も、柳先生の前から消えたからー… その時、柳先生は私をお姉さんと重ねて見ていた。 「…っ」 どんな思いでいつも探してくれてたんだと思うと、胸が張り裂けそうだ。