星屑の小さな約束 【停滞中】

寺本君はクラスのムードメーカー的なタイプの人で、いわゆる人気者。


でも、上から目線な感じの人ではなくて、同じ中学出身だからこそわかるけど、友達思いのすごくいい人。


普段、悠真以外の男子とあまりしゃべる機会がないあたしは、寺本君とは挨拶をたまに交わす程度なんだ。


「あ、えっと……寺本君?」


「おう、いきなりこけたけど大丈夫か?」


「う、うんっ、大丈夫だよ」


そっかと言って笑った寺本君。


こけたあたしをバカにしたりしないとこ、優しいんだなぁと思う。


でも、あたしはこけたところを見られているわけだから、ものすごく居心地が悪い。


一人っていうのもなんだか恥ずかしいし、とにかく早くこの場を去りたいっ。


「あ、あのさ……」


「それじゃっ、またねっ」


くるっと回れ右をして、一気にダッシュ。


寺本君の返事も聞かずに走り出した。


そういえば…さっき寺本君が何か言いかけていたような?


もしそうだったら、ごめんねっ。


そう心の中で謝りながら……


あたしは目的地を目指した。