星屑の小さな約束 【停滞中】

来る途中、何度も足が止まりそうになった。


回りは幸せそうなカップルや、楽しそうに盛り上がっているグループでいっぱいで。


そんな中を一人で歩くのは、正直きつい。


そりゃそうだ。夏祭りに一人で来る人なんてそうそういないだろう。


回りから浮いているのは分かってる。


でも、そんな思いをしてでも今日ここに来たのには、理由があるんだ。


「あっ、おじさん」


「おっ、柚ちゃんじゃねぇか!今年も二人で来てるのかい?」


「ううん、今年は一人。それより、りんごあめ、ひとつ下さい!」


「お、おうっ!まいどありっ」


屋台のおじさんからりんご飴を受け取って、あたしは人の流れとは逆向きに歩き出した。


悠真と来ていたときはいつも食べていたりんご飴を片手に、目的地に向かって。