星屑の小さな約束 【停滞中】

「な、に…」


なんて可愛くない返事…


いやいやっ、いまはそんなことよりも……！


悠真が何を言おうとしているのか、気になる。


すると、悠真はゆっくり右手を上げた。


えっ！！？ま、ままさか叩かれる！？


手を上げる悠真を見て、そう咄嗟に判断すると、あたしはぎゅっと目をつぶった。




そろそろ悠真の拳が降りてくるころ……




「へっ、…？」


でも、悠真の手が降りてきたのはほっぺではなく…頭の上だった。


思わず間抜けな声が出ちゃうくらい、びっくりする。


頭の上に乗せられたそれは、優しい動作であたしの頭を撫でている。


悠真に頭を撫でられたら、きっとどんなことでもあたしは許しちゃうんだろうなぁ、なんて思ってしまうほど、気持ちがふわふわしていく。


ずっと黙っていた悠真は、ふっと手を止めると自分より少し下にあるあたしの顔をじっと見つめた。



その綺麗でまっすぐな瞳から、目が離せない。



心臓が刻む、ドッドッという音がどんどん大きくなっていって



どれくらい悠真にドキドキさせられているかを思い知った。