星屑の小さな約束 【停滞中】

顔に熱が集まっていくのがわかる。


気を抜けば、気持ちが爆発してしまいそうなくらい。


「……で、話すの？話さないの？」


表情は見えないけれど、困っているのが声でわかる。


ごめん、困らせてばかりで……
ごめん、弱くて……


やっぱり、あたしは人に甘えることが難しいみたいだ。


これ以上迷惑はかけれないし、迷惑かけない程度に甘えるというような高度なスキルは持ち合わせていなかったから。



あたしは、下手くそだけど
精一杯の嘘をつく。



「んーん、だいじょーぶっ！ごめん、困らせちゃったね」

「…ほんとに？」

「………ほんとだよっ」


間を空けてしまえば、また弱音を吐いてしまう気がして。


あたしは即座に答えた。


「あ～あっ！お腹、空いちゃったなぁ～！そろそろ帰ろっか」


今のは苦し紛れに思いついた、悠真とバイバイするための口実。


悠真には、もう十分すぎるくらい元気もらったから。


だから、あたしは大丈夫………うん、大丈夫。


「あぁ」


悠真が返事をしたときはもう、あたしは歩きだしていて、その声は背中で聞いていた。