江戸の虎が溺愛する者




「この手紙の送り主、誰かわかるか?」





雪は首を振り、






「わかりません…ただ、三日間連続で送られてきたので毎日来てるお客様だと思います」






だとしたら、犯人を絞りこめるかもな…






俺は袖で流れ続ける雪の涙を拭った






「と、ととととと虎吉様!?」






「泣きすぎなんだよ…見廻り、来てやるから」






こんな検討もつかない見知らぬ男から手紙を執念に送られて来たら誰だって怖いわ






しかも、こんな可愛い子を泣かせるとか…






まあ仕方ねえよな、誰だってほしいよな。可愛い子





そう言うと、雪の顔がパアッと明るくなった





「虎吉様ぁ…!ありがとうございます!何だか私…虎吉様に助けて貰ってばっかりですね」





申し訳なさそうに言う雪の表情はたまらなく可愛くて………






ああ、もう俺ダメだ、折れそう…






「い、いいんだよそんなこと。ほっとけないからさ」






仕事と関係ないけど、誰かが困ってたら助けてあげたいもんだよ!男って!







俺の脳内はもう、今朝の出来事が頭から吹き飛ばされていた