江戸の虎が溺愛する者







「お前さ、無防備すぎ」





「えっ…」






そう呟いた瞬間、後ろから両肩を引き寄せられ2人の男の胸板に支えられた






「「ハルに触んじゃねーよこの野郎」」






上を見上げるとそこにはバカ男2人の顔が見えた__________……






…………

………


……






「…っいてて、ハルのやつ女のくせにゲンコツ強すぎ」






ゲンコツで殴られた頭を撫でながら市中を歩いていた





あの後、土方さん&俺 vs 坂本 みたいな展開になりお互い武器を手に掛けようとしていた







…が、土方さんと俺に支えられていたハルは突然俺たちにゲンコツをくらわせ団子屋から追い出してしまった






もちろん、虎春は店の中。まあそのうち屯所に戻ってくるだろう






…決っして面倒くさいとか、そんなんじゃないからな?






沖田さんは面白いものを見れて満足っと訳のわからないことを言って屯所へ戻って行ってしまい、土方さんは坂本と団子屋の前で一触即発の雰囲気を醸し出していた






俺は何だかバカバカしくなり2人を放置した結果、今に至る






今すぐハルに謝ろうとしても会ってくれそうにないしな…






俺は行くあて先なく市中をブラブラと歩く





グゥ〜…





「お腹、空いたな…」






お腹に手をあて、周りの人に聞かれてないかキョロキョロと見た






どうやら昼飯にお団子はお腹を満たすのには少ないらしい






「仕方ねえ、食事処行くか」






踵を返し、食事処へと向かった