会いたい。だけど、会いたくない






「…なーんて思うけど、来ちゃうあたり自分に甘いよな俺」






現在、俺は虎春を連れて沖田さん、土方さん、と共に団子屋へ来ていた







店は相変わらず賑やかで、俺達は椅子に腰掛けている







「裕人、沖田さん、土方さん!醤油団子です」







男3人前分の醤油団子…串刺しで約20本が積み重ねられたものが運ばれてきた






「おう、ありがとな」





土方さんは運んできてくれたハルの頭へ手を伸ばし、髪を撫でる






「え?…あっ」






怒ることなく、されるがままに撫でられるハルは俯き、顔を赤く染める






…何か、腹立つ






俺は1本、串刺さっている醤油団子を頬張り始める






「喉に詰まりますよ、虎吉」






「だいひょうふでふ(大丈夫です)」






何で土方さんに触られたら赤くするんだよこの馬鹿ハル!





まあ確かに俺達は付き合っていないけど長い付き合いだし小さい頃からずっと傍から…





んあああああっ!こんな気持ち初めてでモヤモヤするー!






すると太ももの上で待機していた虎春が俺が食べている醤油団子が気になったらしく、俺の胸板に前足をかける