江戸の虎が溺愛する者





理由もわからないまま首を絞めつけられ、意識がぶっ飛びそうになった




し、死ぬ本当に死ぬ…!





「おい、本当にそいつ死ぬぞ…?」





…助けてくれ、土方さん




山崎さんと斎藤さんは、触らぬ神に祟り無しというように沖田さんと俺には近寄らず、集いの間という大座敷から出て行ってしまった…





うぉぉぉおおい助けてくれよっ






「大丈夫ですぜ土方さん。近藤さんを泣かせるような輩は僕が斬ります」





「それっ男が男のために男へと言うもんじゃありませんよ!?」






つまり、近藤さんを泣かせるやつは許せないらしい





てか泣かせてねーよ!?





俺は何とか解放してもらい、生死の境を何気彷徨っていた






もう俺、怖くて沖田さんに近よれねえ…






…………





とか言いつつ、やっぱり沖田さんのこと放っとけないんだよなー





朝稽古し朝食を食べた後、俺と沖田さんは公務までの時間まで猶予があったので町へ出かけていた




何だかんだ、タイムスリップしてきてから一番時間を一緒に過ごしているのは沖田さんかもしれない





…髪の毛引っ張られたりとか斬られそうになったりとか、色々危険だがな




慣れとは、恐ろしいものだな〜





「沖田さんって普段公務が無い時間は一体何をしてるんですか?」




「僕ですか?んー」





沢山の人が行き交わる橋の上で止まり、人の流れを見つめた




見慣れた町並みにどこか愛しさを感じた




「屯所の庭で日向ぼっこしたり、近くの道場でたまに子供達と稽古したり…寝たりとか寝たりとか寝たりとか…」





「1日の半分は寝てるんですねわかりました」





聞いたのが馬鹿だった…





寝ること以外生き甲斐はないのかこの人は!?