「あんたらいい加減にしろォォォオオオオオ!!!!」



俺は2人に襲いかかった




さらに激しくなった喧嘩を、近藤は楽しそうに眺めた




新撰組の将来は安泰だな





そう思い、江戸を覆う青空を見上げた



……




「いててて…」



全く、あの2人は凶暴すぎだろ




俺は噛まれた(悪魔に)腕に痛々しく歯形が残っていた




一番隊はこの後、見廻りがあるらしいので支度しに部屋へ戻った





「今度から鍵をつけたいな、襖に」






またあの悪魔が無断で入ってきそうだ




それ以前に男から部屋を守るって、なんだかな…複雑だなぁ…





おれは羽織りを脱ぎ、新撰組の羽織に袖を通し前を紐で結んだ




サイズはピッタリだな




裾は太ももより下にあるが、袖は良いところにあるので大丈夫だろう






鉢巻を巻き、鏡を見た





に、似合わねぇ…




これ絶対、ハルに笑われる




ってより、本当に新撰組に入隊したんだなと強く実感した




「お、だんだら羽織じゃないか」




すると、新撰組の中で最も長身…山崎さんが開いた襖から俺を眺めた




「山崎さん」





「お前さんの初公務だからな…頑張ってこいよ。つっても、見廻るぐらいだがな」




わざわざそれを言いに来たのか…!




この前もそうだったが、山崎さんとお人好しだな