江戸の虎が溺愛する者



翌朝、パチリと目が覚め体を起こした




昨日思いっきり沖田さんに竹刀で叩かれた&髪の毛引っ張られたため、まだ少し後頭部が痛かった




良い人なんだけどなー…悪魔だけど。いや、魔王様かな?





俺は布団をたたみ、戸を開けて自分の部屋を掃除したあと着替え、集いの間へと向かった




ん?あれは…



先に歩いている男の背中を見た




沖田さんだ!




「沖田さん、おはようございます」




「お、虎吉ぃ髪の毛の方はどうですかい?」





「髪の毛は大丈夫なんですけどどこかの誰かさんのせいで頭皮が痛いです。頭皮が」





心の中でもう二度とこの人には髪の毛を触らせないことを誓った




そうして集いの間に着いた時には、ほとんどの人が集まっており俺達は空いている所へと座った




奥で俺達と向かい合わせで座っているのは近藤さんと土方さんだ





今日は一体どんな業務連絡があるんだ




想像を膨らませていたら、隣にいる沖田さんの顔が俺の耳に近づき




「僕これから聞いているふりしながら寝るんで、終わったら起こしてくださいな」



こらこらこらこら。全校集会で校長の話を聞くのがめんどくさくて寝る、という王道に走る小学生かお前は!




「ダメです、ちゃんと起きていてくださ…」




すぴー…すぴー…




寝るの早くねえか!?言い終わる前に寝ちまったよこの人!!!!!




しかも寝息可愛すぎだろクソォォォオオ