「ん…あれ、俺生きてる?」



重たい瞼を開けて、意識を失う前の事を思い返した




確か急に土砂降りで雨に濡れた挙句、公園にいた時近くに落雷して…



ん?雨に濡れた?




着ている制服を見ても濡れてる感じがなかった




まさか乾いた?どんだけ俺寝てたんだよ




「えーっと、ここどこだ?公園じゃなさそうだが…」



辺りを見回したら、日中の光に照らされている草原そして満開の桜の木




ピンク色の花びらが風に乗ってフワフワとどこかへ飛んでいく





見たことのない光景が広がっており、俺は何とも言えない気持ちになった




俺…死んだのかな、ミタコトナイヨココ


いや、それともあれか。誘拐されたパターンかな


重たくて邪魔だから放置しよう!みたいな



めちゃくちゃ迷惑な誘拐犯だなおい


「ん?あれは町か?」




立ち上がり、ここから見える先に建物が古風で高さが低いものがズラーッと並んでおり、その奥にはお城みたいなものが建っていた




ん…?お城…が見えるぞ!?なんで!?




「俺東京にいたよな!?姫路城じゃなければ熊本城でもないし…」