ヒュンッと風を切る音が聞こえた
ビシッンッ…！
それを竹刀で受け止め、弾きかえす
この重さは沖田さんの一撃だとすぐにわかった
「刀を取れ、虎吉」
「…っ！？」
素早く間合いを詰め、反撃の余地すら与えない攻撃を防ぐどころか避けることに限界だった
速すぎる…っ
こんな速さどこから…！？
「おいおいどうした！そんなもんじゃないでしょーが！」
逃げてばかりじゃダメ、か
顧問に怒られた際に言われた言葉を思い出した
俺は竹刀を構え、その攻撃を防ぎ睨み合った
「攻撃は最大の防御、てねえ！？」
俺は押し返し、竹刀振り上げ沖田さんを後退させた
「あんた、あん時なぜ刀を取り僕を盗賊から守った？なぜ逃げなかった？」
持ち手の所を突かれ、するどい傷みが走った
が、俺はめげずに反撃へと移りかえた
「俺は…俺は…！」
必死だった
守りたかった________________
