江戸の虎が溺愛する者




人混みの中、何とか深緑の着物を着ている高杉さんに着いて行く








「どこに向かってるんですか?」









人と人の間を抜けながら、高杉さんの背中に向けて言った










「んー、男だったら必ず行く場所だ」









男だったら必ず行く場所?









そんな場所あるっけか…







俺はこれ以上何も言わずに黙って後ろをついて行った









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着いた矢先には、豪華で立派な建物








窓辺らしき所には派手な着物を身に纏った何人ものの女性がいた









全員、頭に蝶を乗っけたような華々しい髪型だ









もしかして、とは言わない。うん









確実にここは…








「…高杉さん」








「遊郭だ。新撰組のお馬鹿さんでもわかるだろ?」








馬鹿って何だ馬鹿って!!!











いや、遊郭ぐらい俺だって知ってるぞ?









あんなことやこんなことやあはーんなことをしてもOKな所だろ!?









「…やべ、想像しちまった」









「やっぱり馬鹿だなお前」