江戸の虎が溺愛する者









「土方さん、僕は…」












「お前はまだ若い。女遊びなんかやめて…」











とんでもない方向に話がぶっ飛んでるーーーーーーーーー














「いつから僕は女たらしになったんですかい?てか、僕と土方さん大して年の差ありませんよ」













鬼(土方さん)を無視して味噌汁を飲み干す














側からみると全然話しが噛み合ってない















これじゃ母娘(男)のやりとりを見ている気分だ













「"言葉のキャッチボール"がなってない…」












道場の話からどうして夜這いの話になったんだ…















「"言葉のきゃっちぼーる"とはなんだ?」














土方さんは俺に聞いてきた













「簡単に言えば相手の目を見つめて、互いに会話を成立させることですよ」













「なるほど、では僕と土方さんがやっているのはその"言葉のどっちぼーる"ですね」










沖田さんは納得した様子で言い切る










そうじゃない、そうじゃないよ沖田さん…!










「ドッチボールじゃなくてキャッチボールです…」












一方的にぶつけてどうするんだ













話があらぬ方向へ飛び行きし、ついて行けなくなる












「とにかくだ!お前はまだ母さんで十分だ!」










「土方さんの脳内は女しかいないんですか?勘弁してくだせえ…………」










ギャンギャン言い始めた頃に、俺は立ち上がる











「ご馳走様でした」











俺は御膳を戻し、食堂から立ち去った