江戸の虎が溺愛する者






「や!えいっ!!!!」










子供達の威勢のいい掛け声が道場に響き、激しい試合が繰り広げられる












バシンッと響きのいい竹刀のぶつかり合いが、俺の耳に木霊する











「お前はもう少し肩の力を抜いた方がいいですね…変に力が入りすぎて…………」











沖田さんは試合が終わった子供達に、アドバイスやらなんやら教えていた











こう見ると、本当に剣に関しては天才だと改めて感じた











あ、俺?縁で座ってるだけだよ










教えるって言っても何もない











変に行動起こさない方が安全だと判断したため、1人寂しくここに座っている











今にも雨降りそうな曇り空は先ほど仕事していた時と変わらなかった











「晴れるといいな…」










「そうじゃのう…」









「だよな…………って、!?!?!?」











横から声が聞こえたと思ったら、ここの師範の爺さんが座っていた









び、ビックリした…










冷や汗が流れ出るのを感じた











「今夜は雨降るじゃろうな…」










ふぉっふぉっと楽しそうに笑う爺さんに、俺はつられてははは…っと笑う











何でここにいるんだ!












「立派な建物ですね、ここの道場」











あ、これお世辞じゃなくて本音な?