江戸の虎が溺愛する者







「総司兄ちゃん、このお侍さんだれー?」








すると一気に視線が俺に向けられ、たじろぐ









「えっえーっと…」









どどどどどうしよう…!









自己紹介するべきなのか!?










「こいつは虎吉です。僕と一緒に新撰組で勤めているんですよ」










「へぇー」










た、助かった!









心の中で安堵をついた










俺、自己PRとか苦手なんだよな…











「でも俺、このお侍さん見たことねーぞ?」










めちゃくちゃ生意気そうな目つきの悪い男の子が俺に指差す











まあ確かに、タイムスリップしてからまだ1・2ヶ月しか経ってませんからね!?仕方ないけどさ!!!!!










こいつ態度悪くね!?












「江戸の虎…って聞いたことありません?」









沖田さんが俺の第二の名を言うと子供達はハッとした顔になった









「え!?お侍さん凄い人なの!?」










「べ、別に凄い人ではないよ…」









子供達の食いつきに困る









「さ、稽古に戻りますか。師範も待ってますよ」









はーい!と言ったら、子供達は一斉に中へと戻っていった









先ほどまで騒がしかったのが一気になくなり、静けさが戻ってきた









嵐みたいな奴らだな…









ポカーンとしている俺を沖田さんはクスッと笑った









「何アホヅラしているんですか?僕達も行きますよ」








そう言い、中へと歩き出す










俺も我に帰り慌ててあとを追った