「ま、そういうことで俺達はお前の話を信じる」
「僕は未来の日ノ本の話について聞きたいから殺すのは勿体ないですしー」
土方さんと沖田さんの真っ直ぐな瞳に、俺は直視できなかった
助けてくれたのはこの人達だ
江戸だの新撰組だの、わからないけど…
「…ありがとうございます」
俺は下を俯きながら答えた
わからない、信じてもいいのだろうか?
「…、てことでいいですかい?近藤さん」
すると荒い音を立てながら、襖が開く
そこには高身長の男が立っていた
「ああ、もちろんだ」
いつからそこにいたんだ!?
「な、何がいいって…」
何なんだこの状況は?
「俺は新撰組局長、近藤勇だ。話は聞いていたぞ…少し疑う部分もあるが、盗賊に襲われて大変だっただろう」
まあ確かに、トラウマ級だわ
「未来から来たんだってな?どうするつもりだこの先の生活を」
うっ…そ、それは
当たり前のことだが、タイムスリップした先に身寄りの所なんてない
そんな俺の気持ちを悟ったのか、近藤さんは口を開く
「そこで俺達、新撰組からの提案だ」
近藤さんは俺に手を差し伸べた
「お前さんが現代に戻るまで、ここ(新撰組)にいてもいい。その代わり…」
一息ついてから再び言葉を繋げた

