江戸の虎が溺愛する者






いや、もう俺男でもいいんじゃね?







ふと真面目にそう思った








失恋したわけだしなぜかもう男(イケメン)にドキドキしているわけだし









いっそのこと男でもいけるんじゃ…?











もはや自分の中で正確な判断ができず、迷走する俺











ゴクリと唾を飲み、顔を近づける











ちょっとだけ…なら…










唇と唇が触れようとしたその時______________









「…でさ!もう困っちまったよ〜」







「ははは!そりゃ大変だったな……」








思わず飛び上がり、閉じた襖の先を見る









人影があり、これから大座敷へと向かう隊士たちのものだった








話し声が聞こえたおかげか、俺は正気に戻る









隊士たちの足音と話し声がどんどん遠ざかって、聞こえなくなった









「俺、やってはいけないことをしようとして……た…?」