「え、てか俺が未来から来たのを信じてくれるんですか?」
いくらなんでも、おれが未来から来たことについて証拠が少なすぎる
土方さんと沖田さんを見やると
「そうだが?」「そうですよ?」
ええええええーっ!?
なんてピュアな人達なんだ…!!!!
そんな俺をフッと笑った土方さんが口を開いた
「お茶を美味しそうに飲む輩に悪いやつはいねーよ」
沖田さんが続けて
「今キリスト教の取り締まりがあるのに、そんな大胆に日本人が市中…しかも江戸の城下で西洋の服は着ないですし。あと裕斗がいた時代がどうなのか知らないけど、僕達の時代では公家や武家の奴ら以外が姓を名乗るのは禁止されてまっせ」
俺は沖田さんが頭と勘が鋭いことに驚いた
さすがイケメン。現代だったら絶対モテるぞ。腹黒さを白く塗り潰せば
「公家や武家の割には下手くそっというよりは剣筋が雑。攘夷志士の割には行動が目立ちすぎるし…、とまあこんな感じでお前の話の信頼性はあるってことだ」
何気土方さん、俺のこと貶してるよな?な?
「最初は攘夷志士かと疑ったんですがね…まあ、最初に見つけてくれたのが僕達でよかったな裕斗。幕府に目をつけられたら今頃処刑でしたよ」
処刑…!?
俺は自分の運の良さに有り難みを感じた
……ん?待てよ、怪しすぎじゃないか?
土方さんや沖田さんが言っていることは正しいけど、普通「未来からやってきました〜」って言ってくる怪しい奴をコロッと信じるか!?
いや、自分のことを怪しい奴扱いするのもあれだけれどよ…
この人達、何かを狙っているんじゃ…?

