江戸の虎が溺愛する者





ハルも居心地悪そうに目線をこちらには向けなかった






すると







「お、お仕事頑張ってるんだね!」






無理やり話題を作られた






この場の雰囲気を良くするためだと思う






ハルは、いつだって優しい






俺はふっと笑い







「それはハルもだろ?団子作ってるんだし」







「お団子なんてねるだけだよ。一昨日から来なくなったから忙しかったのかなーって」








一昨日…







そうだ、雪のことで頭いっぱいですっかり忘れていた






喧嘩ってか…まあ坂本龍馬との争いでハルが怒って追い出されたんだった







すっかり忘れてた…







「いや…あの時は悪かったよ、もう店で喧嘩なんかしねー」







小学生っぽい謝罪に、ハルはクスッと可愛く笑った







「それと…」







「俺、もう夜にハルんとこ行かない」








えっ…と小さな唇からハルの声が溢れる








「ど、どうして?もう歴史の勉強しなくていいの?まだ…」









沢山あるのに?って?









「もう十分だよ、世話になった。ありがとう」









"土方さんの女"に、夜会いに行くなんてできねーよ







「てか、ハル何でここにいるんだ?」