江戸の虎が溺愛する者






ぐおおおお〜







腹の音が、廊下に響く









あっ俺じゃないよ?この腹の音は俺じゃないからね?








紛れもなく、沖田さん








刀を納めた沖田さんはふぅっと息を吐く








「虎吉、お腹空きました」








腹が空いたら殺意無くなるのかこのマザコン!?







まあ、嬉しいけれども!嬉しいけどさ!








振り回されっぱなしの俺を誰か慰めてくれ…









「俺もです…」








もう余計な体力を使ったせいでさらに腹減った








「じゃあ食堂に向かいますか」








テクテクと歩き出す沖田さんに俺は慌てて追いかける








「もうご飯作ってあるんですか!?」









俺は期待に溢れ、沖田さんに聞く








「いや、食材をちょっと………………」









「なるほど、盗食いですね」








って、ダメだろ!?







「ひじ………………か………ん……………」







すると、部屋から高い声が聞こえた







「ここは…土方さんの部屋ですよね?」






沖田さんは腕を組み、んーっと考え込むそぶりを見せる







「土方さんの割には声が高すぎますね〜…」






ニヤリッときみ悪く笑い、こう言った






「女の客人かもしれませんよ、虎吉ぃ?」






「なんですと…!」







あの土方さんが女の人を自分の部屋に連れ込むなんて!!!






屯所にはほとんどの隊士……ってか全員が男








そんな男臭いところに女の人が来たら大騒ぎだ








しかも我らが副長が連れ込むなんて、大スクープすぎる!






どんな人なんだろう!?