ここが新撰組の屯所か…


門をくぐり広い屋敷が目の前に広がった



俺は2人の後をついて行き、部屋へと案内された



「ま、座れ。茶を用意してやる」




「ありがとうございます…」



部屋を見回すと畳で軸も掛けてあり、本物の和室のようだ




「土方さん僕、煎餅食べたいです」



沖田さん…



「お前は客じゃないだろっ」




そう言い部屋を出て行ってしまった




「土方さんったらもーケチなんだからー」




上司にそんな態度とる人、初めて見たよ…




「んで、裕斗はどこから来たの?」



「えーっと…」



江戸といえば1800年代…




「200年後の未来から来ましたー!」なーんて言えない言ったらまず斬られそう




「珍しい服装だし、オランダだよな?のわりには顔つきが日ノ本の人間寄り…日本町のやつか?」



めちゃくちゃ推測されとるーーーー



どーしよ、沖田さんブツブツと言い始めたよ、え?



「ほら、持ってきたぞ」



土方さんはお茶を俺の前に出して、座った




「えー、土方さん煎餅無かったんですか?」




「後で食えあとで」



仲が良いんだか悪いんだか…



俺はこの2人のやりとりを見て微笑ましく思った



「虎川 裕斗、お前どこから来たんだ?服装からして外国…清か?顔立ちが俺たち(日ノ本)寄りだから清か?」




いやいやいやまてまてまてまてよ



どんだけ俺を中国人にしたいんだ?服装だけで清を強調してんだ?




「違いますよ土方さん、オランダです」




「どっちも違うわぁぁぁぁあ!俺は正真正銘の日本人です!この服も日本製な!?」




オランダや中国でゆうと、ていう名前いるか?いるのか!?




現代っ子は江戸っ子に負けませーん!