「あ、おはよ。」 教室に透明なオレンジ色の光が射す。 相変わらず、彼は口を閉じたまま。 「ひよちゃん、おはよ! そういや昨日さ────」 静かな彼とは裏腹に、楽しそうな君。 「ひよちゃ〜ん…聞いてる?」 ごめん、全然聞いてなかった。 「ん?聞いてる、うん。」 聞いてなかった、じゃなくて 聞こえなかったんだよ。多分。 「早く席に付かないと、先生きちゃ…」 ガラ、と重たい戸を開ける音が 皆の声を遮る。 私の高校生活2年目が始まる。