7月30日
母さんは亡くなった。
家に帰ったら
僕の帰るべき場所は真っ赤に燃えていた。
黒い煙がもくもくと立ち
そこにはもう、救急車まで来ていた。
「母さん。。」
「かあさん!!!!!!」
僕はこれ以上ないくらい叫んだ
「僕の家なんです中に母さんがいるんです!!!早く助けてください!!!」
「君のお母さんかね。それならさっき救急車で運ばれたよ。今は火を消すことが一番だから。中には入れない。とにかくお母さんのもとに行きなさい」
救急隊員の方にそう言われて
少しだけ安心した。
だけど後から聞いたら
運ばれる途中で
母さんは意識を失くし
そのまま眠りについたという。
病院に行った時にはもう
母さんは静かに眠っていた。
これ以上ないくらい安らかに。
「この度は、ご愁傷さまです。」
見たことない大人の人が
僕に言った。
「母さん。。」
「ごめん。」
