「俺達が教えてやるよ」











トンッ




背中にかかった僅かな力で

僕は前に倒れ、ざぶんとプールに飛び込んでしまった。



「っわっ!!!」


ジタバタともがいても
あがいても

どうも体が動かない。


「っわーまじでカナヅチじゃん。きもすぎ」




「助けて欲しいなら、叫んだら?助けてください〜って!あはははは」




僕がイジメられたのは確か
中学2年生になってからのことだろうか。

人と関わらないというだけだったけど
その時は無視をされるだけだった。

いつしか人と関わることが本当に嫌いになり、話すのも面倒になるにつれ


僕へのイジメはエスカレートしていった。



その、最終形態が、今だ。



殺人者呼ばわりされて

泳げもしないプールで
押されて飛び込まされて


空気を吸うのさえ
今は苦しい。