「ふ、分かりやすい」 「え」 「なにか嫌なことでもあったんですか?」 あ、溜息見てた? なんとなく泳ぐ視線で「いや、なにもないよ!」とはぐらかせる。 瀬戸くんは大きな唇から覗く白い歯を見せながらまたしても「ふ、」と笑った。 個人的にその笑い方がツボな私は、その笑顔を向けてくれたことに嬉しさを感じる。 くっそーー、今日も 爽やかだなあ瀬戸くんは。