「……俺だって同じだよ。自分のことでいっぱいいっぱいで、陽咲が苦しんでいるのに見て見ぬふりしていた。俺、ずっと知っていたよ。高校で、お前が一人ぼっちってこと。せめて陽咲だけでも、笑顔でいてほしいって思っていたのに、何も言えなかった」
涙に混ざって伝わっていく、本当の気持ち。ずっと言えなかった言葉。やっと伝えられた。でも、心はずっと重いままだ。
なぜなら、私たちは現実を目の当たりにして、事実として受け止めないといけないからだ。
ほたるの抱えている闇はあまりにも深かった。ずっと悩んでいたのに、気づいてあげることが出来なかった。私と駆は、ほたるにとって安らぎの場所であったはずなのに、最終的に追い詰めて、自殺に追いやってしまった。



