だから信じられないんだ、源先輩からそんな言葉が出てきた事に。
『なんて……もう、いい加減諦めないと。俺が、言ったんじゃないか、終わりにしようって』
銀のイヤーカフに触れながら、空を見上げる源先輩の目には、涙が浮かんでいた。
『俺といれば……きっと、不幸になる』
ー不幸になる?
それって、どういう事ですか、源先輩……。
源先輩は、自分を不幸を運ぶ人間だと言う。
それはまるで……私が自分を異質だって言うのと同じように聞こえた。
『俺は……ーーーらしいから……』
あれ、ノイズが入った。
俺は……の後、何て言ったんだろう??


