記憶の中で生きる君へ、この空に誓う



「はぁっ、はぁっ………はぁ……」


あぁ、なんでこんなに、青空を見ると安心するの……。


怖くてたまらなかったのに、この空を見ていると、まるでちっぽけなことのように思えたんだ。


「源先輩………もしかして先輩も、この青空を見て、ホッとしたくなるような、辛い事があったんですか?」



青空を見上げていたら、何故だか源先輩も今の私と同じ気持ちなんじゃないかと思って、涙が滲んだ。



「化け物って……言われちゃいました。まぁ、慣れてますけど……」


辛い気持ちを、相談する相手はいなかった。


でも、私を知らない誰かになら、話してもいいよね。


だって、源先輩と私は、出会って7、8分の短い会話をしただけの存在だから。


「……あなたには、最上先輩がいたのに、私には……親友と呼べる人も、何も無い…」


源先輩、あなたが自殺する理由が、どこにあるんですか。


あなたは、持っているじゃないですか。


同じ孤独を感じたのに、源先輩は孤独じゃない。