「その力が……憎いんだね、静月」
「……おばあちゃんは……どうして、憎まずにいられるの」
不幸しか引き寄せないこの力を、どうしたら憎まずにいられるのだろう。
「この力は、繋ぐ力なんだよ、静月」
「違う……これは、呪いだよ」
「静月……」
悲しげに下がる眉に、憂いを映した瞳から、私はそっと視線を逸らした。
おばあちゃんの瞳に、何もかも見透かされそうで、少し怖い。
「学校に、困ってる人がいたの……」
私は、最上先輩の事を思い出しながら、ポツリと話し出す。
おばあちゃんは、静かに私の話に耳を傾けてくれた。


