「おばあちゃん……」


「静月の心が、ズキズキしてるのを、感じるんだよ」


「おばあちゃんには、叶わないな……」


おばあちゃんは、私の隣に腰かけ、2人で庭を眺める。


私がそっとおばあちゃんの横顔を見ると、私と同じ、ブラウンに混ざったエメラルドグリーンのオッドアイの瞳が目に入った。


そう、おばあちゃんには私と同じ力がある。


記憶と感情を読み取る力…。


私は、4人家族で、両親の他に妹が一人いる。


いや、"いた"の方が正しい。


でも、この力のせいで6歳の時に両親からおばあちゃん家にやっかい払いされた。


今でも覚えてる……家族に、化け物を見るかのような目で見られたあの瞬間を…。