祖母と暮らしている高校生の静月は、触れたモノの記憶と感情を、読み取る、不思議な力をもっていた。

ある時、屋上で不思議な少年源と出会う。

源は、『君が覚えててくれ、その記憶の中に、君だけは…』という謎の言葉を残して、その日に自殺してしまった。

源の事が気になって頭から離れない静月は、自然と源と出会った屋上へと赴いていた。

その屋上で、自殺した源の親友、先輩の蒼大と出会う。蒼大は静月の不思議な力を知って、『源が自殺した理由を一緒に探して欲しい』と頼んだ。

そして、2人は、真相を見つける為に源にゆかりのある場所、物、人を通して、記憶を辿ることになる。

源の隠された真実に触れていく中で、2人はお互いに足りないモノ、悲しみに寄り添って、支えあい、成長していく。

そして、2人を待ち受けていたのは、源が抱えていた、誰も知り得ない想いだった。