「私、本当に馬鹿だ……」
「静月?」
蒼大先輩が、心配そうに私の顔をのぞき込む。
私は、泣きそうな顔で、蒼大先輩を見上げた。
「私だけが辛いんだと思ってました……もっと早く、会いにくれば良かった。家族の為に、何かするべきでした」
「静月……きっと、今来る事に意味があったんだ」
「今、来る事に意味が……っ」
どんな意味があったんだろう。
私に、何が出来るの、お母さんのボロボロの心を、私はどうやって救えばいいの……。
「思い出して下さい、静月さんが生まれた瞬間を!!」
すると、蒼大先輩が突然そう叫んだ。
私と、それ以外の全員が驚いたように蒼大先輩を見つめる。
「本当に、憎いだけですか?静月さんが生まれた時、本当は嬉しくありませんでしたか??」
「静月が、生まれた時……?」
蒼大先輩の言葉に、考えるように、お母さんは私を見つめた。
「っ………」
お母さん……私は、生まれた時から憎まれてた?
私は、生まれてきてはいけなかったのかな。
胸が、ドクンッと不安に揺れた。


