記憶の中で生きる君へ、この空に誓う



「ただ、母さんは……その力が怖いんだ。昔、お前が母さんの浮気を見抜いた時から、ずっと、罪の意識に囚われてる」


「っ………そっか、お母さんも……」


私もお母さんも、あの日から歩き出せてなかったんだ。


「俺は、母さんによく言われてたんだ。家族に無関心すぎる、仕事、仕事、仕事……あなたが帰って来るといつもそれを言い訳にして、子供たちの事なんてそっちのけじゃないかって」


お父さんは、悲しげに笑いながらそう言った。


「母さんの浮気を許す事は出来ない、だけど、原因は俺だって、気づいてね」


「お父さん……」


「責める事でしか、自分を保てないんだろう」


そう言ってお母さんを見つめるお父さんは、切なげで、苦しそうだった。


お父さんだけじゃない、美月も、そしてお母さんも……。

私は、ずっと3人で幸せに生きているんだと思ってた。

私なんかの事は忘れて、のうのうと生きてるんだって。