「は、話をしたくて……」
「もう来ちゃ駄目、静月お姉ちゃんはおばあちゃんの所へいた方がいい」
「っ………」
そうだよね、私なんかの顔、見たくないよね。
会いたくなんて、無かったよね?
「勝手に来たりして、ごめんね……」
俯くと、美月は「違う」と小さく呟いた。
そして、泣きそうな顔で私を見つめる。
「会いたかったよ、静月お姉ちゃん……」
「え……」
「静月お姉ちゃんのせいだとか、疫病神とか言ってごめんなさい。静月お姉ちゃんは、関係ないのに、酷いこと言った……謝るのは、私の方だよ」
美月は、ポロポロと涙を流して私に何度も謝った。
そんな私の背を、蒼大先輩がポンッと叩く。
蒼大先輩を振り返れば、優しく私の背を押すように微笑んでいた。
私は頷いて、戸惑いながら美月の事を抱き締めてみる。
すると、美月が私の背に手を回した。


